April 29, 2007

さくら便り

 こんなお天気が続くと、開花までそんなにかからない。私の標準木を検査する。つぼみは固く赤い鎧を割って割りと濃い色のピンクを見せつけた。
 そう、見頃はこどもの日あたりだろうか。 川べりをウォーキングする。 散歩の小道は一冬雪ノ下に眠っていた有象無象が散乱する。 一つ一つ拾い集められたら、ここがとっても綺麗になるのなら、誰のどんな好奇な目を気にすることなく、幸せに思える。
 そうだな。そんな毎日を過ごせるのなら、野垂れ死んでも構わないと思った。
 庭の隅の日陰に、なかなか増えないカタクリの株がある。野の花はなかなか増えない。群生になるには何百年も経っているのかもしれない。根こそぎ盗掘をすると絶滅してしまう。上品な紫は、10年ほどかかり、やっと7株ほどに増えた。20年も前に手放したのに、恋して恋して探し続けた恋人が、ある日突然庭の日向にこんもりと現れた。懐かしい香りに誘われてみたら、あんなに探し歩いたのに自分からやってくるなんて。スミレの種は、蟻が運ぶんだそうだ。
 この花が一斉に咲くと、何とも言えぬ香りが風の吹くたび庭中に充満する。
 今が1番素敵な季節だ。 

Posted by tomoko at 03:17 AM | from category: 日記
Comments
No comments yet
Trackbacks
トラックバック
このエントリにトラックバックはありません
このトラックバックURLを使ってこの記事にトラックバックを送ることができます。 もしあなたのブログがトラックバック送信に対応していない場合にはこちらのフォームからトラックバックを送信することができます。.