Special Pub すすきのSTORY

謹賀新年　

元日の空気は清浄なり。
　やっと仕上げた年賀状を郵便局まで出しに行った。車は使わない。今年も出来る限り歩き続けようと思う。まず、ここで初並び。　現金書留やら、年賀状を買いに来る人、小包を出す人達の列に並ぶこと５分。　用事を済ませ、さて、ここまで来たから初詣を思いついた。
　ここ何年か夜中の参拝は止めていた。郵便局から歩いて５分ほど。　３時頃。もはや並んではいるまいと思ったのが大間違い。しかし並んでいるのは本殿の中央で参拝出切ると言うだけなのだが、私はこんなに自分だけの時間をゆっくり使えることが無いので、こうやって並んでみるのも楽しいかと列に加わった。
　１分おきに３歩進む。神社の森は清浄で、立ち並ぶ御神木から発するフィトンチッドで真冬の森林浴。　並ぶこと４０分。厚着はしていても、そろそろ、足元から冷気が体全体を包んでいる。
　財布の小銭を全部賽銭箱に投じ、二礼二拍そして今年のお願いをして、神社を後にした。
　午後の傾きかけた太陽の反対に白い月が浮かんでいた。