Special Pub すすきのSTORY

ママってコオユウトコ　ほんと鈍感！

　って、言われたの。ゆかりに。
だってだって、テレビ見ていないから。っていうよか、普通の派手なおばさんってだけだから。
　このビルの中で、私に気付いてもらえず、向こうからアピールしてきた有名人は何人かいたわ。
　エレベータ乗り合わせた野茂投手は、私が降りてから、どっかで見た事ある人なんだけどって、思ったし。
　みのもんたさんは、同じ箱に３人しかいないのに気付いてあげられなくて、『お嬢さん、どちらの店ですか？』なんて言われて、しょうがないから、『あら、テレビ拝見していますよ。握手してください』ってお愛想したわ。
　悪かったな、って思うのは　布施あきらさん。エレベータが開いたら、彼がいたんだけど、なんせ私、両手に大荷物。見て見ぬフリしたの。布施さんだっていうこと分かっちゃいたけど。そうしたら　彼、スーパーの袋覗いて、『あれーほんだし買ったの〜？』だなんて、気を使わせちゃったし。なんて返して良いかわからなかったわ。

　そう。私は鈍感。感覚・感じ方の鈍い様子。って、辞書には書いていた。
　テレビで見ると、すっごいんだけど、所詮同じ人間。同じ骨格に同じような皮を被って、スッゴクオシャレなわけではないし。
　ブラウン管で素敵な人より、今ここで私にどう接してくれるのか、この人に私は何をしてあげたいのか。心に触れられる中身の素敵な、手の届く人にそそられるわ。
　
　昨日のビックリさんは、星澤幸子さん。そのとき２０人くらいいる中で、気付かないのはなんと、コジコジと私だけ。ってことにビックリしたし。
　でも、色紙にサインをおねだりしたら、マイ筆ペンで、真剣に、言葉を選んで書いてくださった。
　この方は、一生懸命生きている女なんだと、ここで始めて感動したんだ。
　夢は叶うよ。夢を持つんだよって。

今んとこの目標は『病気にならないこと』だね。他は思い当たらないよ。
　　
　ミエは、案の定、『このサイン色紙ちょーだーい！』だとさ。　
　　　　　　　　　あげないよー！！