Special Pub すすきのSTORY

１３日の金曜ドラマ

東京から出張してきた俺は、いつもの酒場のいつものカウンターに腰を下ろした。
此処の女達はいつだって俺の顔を見るとよだれを垂らして寄ってくる。
東京土産もネタが尽きたし、くるくる回る寿司屋の折りでも食わせておけば満足するだろうと思い、１番大きな折に何でもいいから詰めてやってくれ。欠食女がまっているんでね。　なんてハードに決めて買って来た『どでかい折り』をカウンターの真ん中に納めた。
水割りのグラスをかたむける俺の視界に入ってきたのは、ゴルフコンペの成績表だった。
俺はしないから素人のスコアはわからないが、それにしてもテレビで見るのとは大違いだ。やけに低レベルだ。
ボウリングかと思ったぜ。　
ん！ややっ！？
この、優勝者の名前、『k本』って、俺の知ってる人間じゃあないか。おお、そしてこの『☆』もしや、俺が世話になった先輩かもしれん。
ママは、そーんなんじゃないって写真を見せてくれた。
間違いなく俺の先輩達だった。
他にも知ってる奴がいるかなー　　なんて面白半分に見ていて気になる名前を見つけた。
おいおいおいおい、この『Y本』ってどんな奴よ？
あら、この人よってママ。そうです、私が『Y本』ですって奴。
なんでよ、２５年前すげー太っていたからこの変わりようはなんなんだ？おまえ、『もっち』だな。いくら痩せてもこの顔は『もっち』だ。
『Fと』さん、俺を『もっち』って言わないでくれ！
だって、おまえ『もっち』だろ〜！！