November 28, 2006

吸血の森

べつに森ではないが、そう呼んでみた。
私は、久しぶりに抜きたくてたまらなくなった。
最近の精進の結果を垣間見たかったからだ。
西野の自然食品屋から買った、『おぼろづき』の玄米。
美味しくなれよと8時間良い水に浸す。
毎日では大変なので、前回は4合一度に炊いた。
御飯茶碗八杯分になった。
雑穀も足して炊くと、発芽して程よいプチプチのこの玄米は、『こしひかり』にひけをとらない粘りと相乗効果で美味しい。
飾らない、生きている、生身の力強い美味しさとして実感できる。
ひと粒ひと粒が硬いから、良く噛まざるをえない。
私は歩いた。この二月の結果を知りたかったからだ。
片道25分ほど。小汗をかくほど着込んでも頬に受ける風は冷たい。
そうして、なんのドラマもなく辿り着いた『吸血の森』に、私は何のためらいも無く入っていった。
ここは、どんな店よりも暖かく迎えてくれる。
いいよ、私を力いっぱい吸い取って下さい。
そんな気持ちになれる。