September 03, 2008
遠 雷
遠くでかすかにゴロッと鳴いた。怪しいと思っていたので、乾きやすいスポーツシャツから取り込んでいた。
ほんの1時間しか干さないけれど、良い風が吹いていたから綿のシャツでも8割がた乾いている。
一気に降りだした。
最近のモヤモヤも一緒に洗い流してはくれまいか!?
『 あるゴルファーの物語 』
俺はいつもの気の置けない仲間達と、ニューせんさいCCを楽しんでいた。 蒸し暑い日だ。 途中脱力感を覚え、どうってことのないミドルで9打もやってしまった。
どこかでバーディでもとらなけりゃスコアがまとまらない。
この14番は、短いショートホールだ。 最近俺は、アイアンがすごく良い。 コンペのニアピンは必ず俺がいただいている。
123ヤード。登っている。 掴みかけたピッチングウェッジをもどし、№9を握り締めた。 頼んだぞ。 もう失敗は許されないんだ。
グリーン近くで一人 青年が草刈の手を止めて俺達のショットを見守っている。 俺は、慎重に方向を見定め、差し込んだティーにボールちゃんを座らせた。
いつもどおりのショットをすればいい。
なにも、気負わず普通にボールを打ち込んだ。
ボールは真っ直ぐポール目掛けて飛んでいく。そうだ、いいぞ。
俺達は、グリーンにカートを進めた。
ボールは3個ばらばらと落ちている。 ちっ しくったか。
グリーンから外れたボールは、長めのラフがすっぽりと包み込む。
しかし、それにしても見当たらない。
仲間は、マークをして一緒に探してくれた。
すると、草刈の青年が、入っています・・・
なんだ。何が入っているんだよ。
にわかには信じがたく俺は恐る恐るホールを覗き込んだ。
こんな夜に感じたこと
丑三つ時の風も吹かぬ質量のあるようなこんな夜。外灯の届かぬ漆黒の闇を畏怖していた頃もあった。
ところが、自分にも終わりがあることに気づいたとき、
この重たい空気を巻きつけて、安心感を覚える。
時々見る夢の中。
程よい温度の液体に頭まで浸る気持ちの良い時間。
熱くも冷たくもなく、息苦しくも無く、ただ安心だけがある。
これは、羊水の中にいた頃の記憶なのだろうか。
そんなことを考えながら、燃えないゴミをステーションに置いた。
コオロギがしきりに鳴き交わす。
もう、すっかり酔いも醒めてしまった。
もう、眠ろう。明日は何が待っているのだろうか。